マンション管理Q&A

マンションの資産価値の維持・向上のためには、お住まいの皆さまが感じているマンションの問題点を一つ一つ検証していくことが重要です。 マンション管理会社として、考えられる回答をご紹介させていただきます。
マンションの疑問について、現在の管理会社の回答では、不安・不明な場合は、他の管理会社に相談することも一つの方法です。

Q1.管理会社の役割は何でしょうか?

管理会社は管理組合と締結した管理委託契約に基づいて、業務を提供しております。

マンションの管理業務は、日常的な管理費等の出納会計業務や理事会・総会の運営補助や管理員業務、清掃業務、保守点検業務などです。

しかし、管理会社の本来の役割はそれだけではありません。 管理組合が自立的に運営をしていくための長期的なパートナーであるために管理会社はマンション専任の総合的なコンサルタントの役割をします。

マンションの諸問題について、理事会が十分に検討・判断いただけるための、調査や資料の準備をし、必要に応じ検討に際してのアドバイスをします。また、管理会社だからこそ把握している建物・設備の状況等を踏まえ、資産価値維持・向上のための提案を行います。

Q2.管理会社が提供する業務は何ですか?

国土交通省の「標準管理委託契約書」第三条には管理事務として

  1. ・事務管理業務
  2. ・管理員業務
  3. ・清掃業務
  4. ・建物・設備管理業務

があげられています。

事務管理業務は、管理組合の会計・収納、理事会・総会支援、マンションの維持または修繕に関する企画または実施の調整などです。

管理会社はマンションの管理組合と締結した「管理委託契約書」に基づき、業務の提供をしています。「管理委託契約書」には、「業務仕様」が定められており、例えば、管理員の業務時間・業務内容や清掃の対象範囲・時間・頻度などが記載されています。

「管理委託契約書」は管理組合と管理会社とのマンション管理に関する約束事です。定期的に検証し、現在のマンションの状況にあっているのか、仕様が過剰・不足していないか検証することをお勧めします。

Q3.管理会社はどのように建物を管理しているのですか?

マンションの管理は日頃の積み重ねです。

マンションの建物・設備についての情報を予め把握し、管理員による巡回時の点検を実施します。その結果や、設備の異常信号や、お住まいの皆様からいただいたお電話での情報なども、記録していきます。

 

更に設備保守点検の実施や、技術者による定期点検の結果を管理会社は把握しています。

建物・設備の経年に伴う劣化や故障の現状を正確に把握し、また定期点検での定点観測により、劣化の進行の状況や修理の緊急性を確認することができます。例えば、給水ポンプが故障の場合、その状況や長期修繕計画を確認し、交換をすべきか、延命をして大規模改修工事等のタイミングで実施するか・・・複合的な要素を考えて、修理方法や時期を提案いたします。

管理組合の限りある修繕資金が無駄なく、また建物の保全が効果的に実施できるようにアドバイスをことも管理会社の大切な役割です。

Q4.共用部分のアフターサービスへのサポートはありますか?

事業主に対する指摘や補修の請求は管理組合が当事者の立場になるため、理事会にとって多大な負担になることがあります。

 

管理会社との管理委託契約に含まれるものではありませんが、管理会社が日頃のマンション管理業務を行う上で、建物・設備の不具合を見つける場合もあります。

管理会社が協力的に取り組まなければ、その発見や効率の良い補修ができず、管理組合の不利益が発生することになります。

 

当社では、日常の保守点検のほか、建物完成時の導入点検、1年目,2年目の点検にて、建物・設備の専門家がマンション内を点検し、不具合の他、使い勝手や防災・防犯上の問題点など、お住まいの皆様の立場で改善点をリストアップし、理事会にご確認いただきます。そして、事業者へ補修を要請し、補修の進捗状況や補修後のチェックなどで管理組合のバックアップを致します。

Q5.マンション管理とマンションの資産価値は本当に関係するものでしょうか?

マンションの資産価値は、マンションの管理状況を管理組合が検証しながら創っていくものです。

しかし、一方でマンションにお住まいのほとんどの方は、他のマンションの管理状況と比較することができません。

そのため、マンションの劣化の状況や、汚れの程度などは、時間の経過とともに、少しづつ変化していくので、変化を実感することが難しいものです。

マンションの資産価値の維持についての一つの目安は、

  1. (1) マンションの美観について
    1. ・腰壁の汚れやエントランス隅など清掃が行きとどいているか
    2. ・お知らせなどがタイムリー、かつ整然と掲示されているか
  2. (2) 点検結果の報告や長期的視点での計画的な修繕提案がされているか
    1. ・点検での結果や問題点が理事会に適切に報告されているか
    2. ・長期的な視点での修繕提案がされているか
    3. ・その修繕の計画が資金面からも妥当性があるか

など、皆様が疑問に感じた点を検証し、マンション管理の改善を図っていくことが、マンションの資産価値を創っていきます。

Q6.将来の大規模修繕に備え、管理組合収支の見直しをしたいのですが。

長期修繕計画の検証をした際に、将来の改修工事費用が不足していることがあります。管理費と積立金額の見直しや、運用方法についての改善も最終的な方法として考えられますが、管理費会計の収支を改善することで余剰した資金を一定の手続きを経て、修繕積立金として補てんすることも可能です。

費用削減の方法としては、管理業務の内容を精査し、マンションに最適な仕様に見直しをする方法があります。

設備の保守点検や清掃や植栽・保守などの発注先及び仕様などの見直しや、管理会社の変更などが考えられますが、価格を重視するあまり、管理会社の業務内容やチェック体制を軽視してしまうと、将来のマンションの資産価値を低下させる要因となります。

また、管理に付帯する費用として、水道光熱費や損害保険料、インターネット使用料などがあります

収支全体の見直しを、総合的に提案できる管理会社へご相談下さい。

Q7.マンションの問題点に対応できる管理規約に変更したいのですが。

マンションは多くの人々が共同で生活する空間です。お住まいの皆様が安全・快適に生活するための、それぞれのマンションの決まりとして「管理規約」があります。

マンションの共用部分・専有部分の範囲から、会計に関する規定、役員に関する規定、理事会や総会の決議を有する議案の規定などが管理規約に定められ、そのほか、共用施設の利用などについての「使用細則」が定められているのが一般的です。

管理規約の変更については、総会での一定の区分所有者数、議決権数による承認が必要です。

まずは、規約や細則を確認し、現在の問題点を解決するための他のマンションでの実施事例や判例、規約の変更のために必要な手続きなどをご相談下さい。

Q8.管理費等の未収が発生しています。どのように解決したらよいでしょうか?

管理費等の未収金の問題は長期化する前に手順を踏んで対応することが重要です。

管理会社からの未収金の報告を受けた場合、その期間や金額に注意し、管理会社による督促状況についても確認して下さい。

毎月の督促がされているか、そして督促方法と結果の記録を残しておくことが重要です。  一定の期間を経過した場合、速やかに法的手続きに移行できるよう、その後の督促の方法手続きについて、スケジュールを管理会社に確認しましょう。

未収金対策については、フロント担当者の役割・知識、専門部署の設置など、バックアップ体制が整っていることが管理会社の対応力の一つの要素です。当社では、管理組合の立場に立ち、解決に向けて積極的にサポートを行います。

Q9.一般的な理事会役員の任期はどのくらいでしょうか?

マンションの管理規約に理事会の役員の構成や任期が定められていますが、それ以外にもマンションにより、輪番などの役員の選出方法や留任の可否などについても定められているケースがあります。

多くのマンションでは、分譲当初に役員の任期を1年と定められているようです。ところが、1年任期のデメリットとしてあげられるのが、検討課題の継続性の問題です。

理事会の検討課題は、前理事会からの継続課題も踏まえ、次の理事会に引き継がれます。しかし、1年任期の場合、役員がすべて交代してしまうため、検討してきた経緯等が十分に引き継がれないまま、新理事会役員が一からのスタートとなることも多いようです。

このため、当社では役員任期の期間や半数改選など、理事会の検討が有効に継続される方法等の提案をしております。規約の改正の必要も考えられますので、その時期や方法等をマンションに沿った形でご提案します。

Q10.管理員は日常どのようなマンション管理業務をしているのでしょうか?

管理員はマンションにお住まいの皆様と最も接する機会が多く、いわば、管理会社の顔でもあります。

国土交通省版の「標準管理委託契約書」に記載されている内容は下記の通りです。

  1. (1)受付等の業務 窓口でのお住まいの皆様からや外部訪問者への対応
  2. (2)点検業務 建物・設備及び施設の点検や無断駐車等の確認
  3. (3)立会業務 外注業務の業務の着手、実施の立会、災害、事故等の処理の立会 等
  4. (4)報告連絡業務 管理組合の文書の配布又は掲示や点検結果等の報告、立会結果等の報告

管理組合との委託契約内容にもよりますが、実際には管理員が(若しくは管理員と清掃員で)清掃を行うことも多くあります。

管理員が、マンションの建物・設備や管理規約の基礎知識を持つことは当然ですが、常駐しているマンションを注意深く観察するかにより、マンションの美観や防犯性が大きく変わります。

そのため、当社では、管理員研修のカリキュラムとして設備の異常や清掃のチェックポイントなどを、自社研修施設において実務を含めて行っています。

また、お住まいの皆様に心地よく生活していただくために、管理員が窓口で親しみやすく、適切に対応することも管理員の大切な業務の一つです。

Q11.マンション居住者の高齢化について、どのように対応していますか?

建物と居住者の二つの「老い」は避けられない課題です。居住者の高齢化対応は、自然災害発生時と居住者のトラブル発生時の対応、並びに日常生活のサポートがあります。

災害発生時に自力での避難が困難な居住者の把握と、安否の確認方法や避難の支援方法を管理組合として決めておく必要があります。

プライバシーの問題もありますので、情報の収集・管理方法について、ルールは慎重に策定します。

当社では、居住者の高齢化対応に備えて、管理員の認知症サポーター講習受講やマンションごとに自治体のネットワーク(問合せ窓口)の把握などを実施しています。更に、AEDの設置も一つの手段として提案をしています。

日常の生活サポートとしては、専有部分の不具合箇所の一次対応、高所の清掃、管球の交換などをお手伝いする、有料サービス「家族力・プラス」をご紹介しています。

Q12.マンションの損害保険についてのサポートはありますか。

マンションの損害保険契約の多くは、竣工時に付帯され、更新を重ねています。

管理組合として備えるものは、共用部分の建物・施設に対する補償です。そのため、対象範囲の共用部分に対する評価額を算出します。

更に、マンションでは全焼・全壊の可能性は極めて低いため、評価額全額ではなく、保険会社との支払いの限度額を約束することで、保険料の削減をすることができます。

評価額・保険金額が不適切なため、過剰な保険料を支払っている場合や、一方、不足をしていて一部保険とみなされる場合もあります。

以前の損害保険は、火災などのふだん発生しがたい事故に対する補償というイメージでしたが、現在は破損や漏水時の調査費用など、マンションに発生しうる損害に備える商品が販売されております。

損害保険の見直しを行うことで、現在よりも広範囲の補償範囲で費用の削減ができる可能性があります。

東急コミュニティーでは、すべてのフロント担当者が損害保険の募集人資格を取得することで、管理組合への有効な損害保険のご提案と事故時のアドバイスができるよう努めております。

また東急グループの東急保険コンサルティングが代理店として、サポートします。

Q13.マンションの防災対策に必要なものは何でしょうか?

私たちの防災対策としては、「自助」(自らの助け)「公助」(自治体などの公の助け)「共助」(管理組合や自治会などの共同体の助け)で成り立つと言われています。

私たち自身が取り組むことができる、「自助」としては、家庭内の防災対策や家族との災害発生時のルールづくりがあげられます。また、「共助」としては、管理組合としての防災組織体制づくりや、防災訓練の実施、備蓄用品の整備などがあるでしょう。

管理組合の災害対策としては、まずは平常時・災害時など、場面別の役割に応じた組織体制を考えます。防災訓練を実施しながら、組織体制の見直しを行います。

また、災害対策を考える上で、「公助」である、行政との連携や地域(自治会・町内会等)との連携、管理会社との連携が必要です。それぞれのマンションの建物の状況や居住者の状況によっても災害対策は変わります。

当社では、阪神淡路大震災、東日本大震災で学んだ経験に基づき、マンションに合った防災対策をお手伝いさせていただきます。